知り合いの方が交通事故にあって以来、夜中に3回くらいトイレに起きるとのこと。 事故にあうまでは夜中にトイレに起きることは全く無かったとのことです。 通常の夜間尿の原因・要因とは異なりますが再度夜間尿についてまとめてみました。 □私たちは加齢によって頻尿になったり、夜中にトイレに頻繁に起きるなどの症状が出てきます。 漢方ではそれらの症状を腎虚という概念で表現します。 腎虚というのは単に腎臓のことを指すのではなく、泌尿生殖器系、ホルモン系、カルシウム代謝、自律神経系、免疫などを含む大変幅広いものです。 □尿の出るしくみ 泌尿器とは=からだの老廃物をこしとり、いらなくなったものを体外に尿として出す器官(腎臓・尿管・膀胱・尿道)の総称 □尿を出すときは自律神経(交感神経、副交感神経)がコントロールをしている。 自律神経(交感神経、副交感神経)が緊張と緩和を交互に繰り返し、尿が外に出る。 交感神経が働いているときは尿をためる。 副交感神経が働いているときは尿を外に出す。 □夜間頻尿とは一晩に2回以上トイレに行くこと。(そのため睡眠が障害される) ・加齢などによって @バソプレッシン(水分を再吸収し、尿の量を少なくするホルモン)が減ってくる→夜でも作られる尿の量が減らない。 A膀胱の容積が少なくなってくる。(膀胱の収縮能力が若い頃に比べて弱くなる) ※夜間頻尿のため寝る前に水分を取るのを控える人が多い! ※寝る前に水分を取らないと、血液がドロドロになり、心筋梗塞や脳梗塞を起こしやすくなるので水分はきちんと取ること。 |
■頻尿や夜間尿の原因・要因として、 @ 水分のとりすぎのため尿量が多い 1日の飲水量を過剰に摂取する生活を送っていると、頻尿を引き起こすことがある。 排尿量を測った時に、1日2500ccを超える場合は多飲多尿の可能性が高い。 A糖尿病や高血圧のため利尿剤を服用している場合、腎臓の働きが低下して頻尿・夜間尿になる場合がある。 B何らかの原因で膀胱が過敏になり、一定以上の尿を溜めておけなくなる。 昼間目覚めている時は交感神経の働きで意識的にオシッコを貯めたり我慢したりできるが、寝ている時は副交感神経が優位になる。 その働きは無意識なので、我慢して尿を貯めておくことができにくくなる。 C 過活動膀胱 自分の意思と関係なく膀胱が勝手に収縮し「おしっこが近い」、「急におしっこがしたくなり我慢することが難しい」、または「我慢ができず尿がもれる」などといった状態を引き起こす病気を「過活動膀胱」という。 この病気は、脳血管障害(脳梗塞こうそくなど)や脊髄せきずい損傷などの神経疾患が原因になっている場合がある。 また、男性は前立腺肥大症、女性は骨盤底の障害が原因となっているとも考えられる。 ・<過活動膀胱の症状> 尿意をもよおし、我慢できない 尿の回数:昼5〜7回 夜1回 が目安。上回ると頻尿 切迫性:実際に尿を漏らしてしまうこと 40歳以上の男女の8人に1人 <過活動膀胱の原因> ・神経のトラブル(脳出血、脳梗塞、脊髄の障害など) 尿意を感じない。自律神経のバランスがうまく取れない ・加齢、出産による筋力の低下 尿 道・括約筋・骨盤底筋など泌尿器を支える筋肉の筋力が落ちる D 膀胱炎、膀胱内の結石・・腎臓結石・腎機能障害など 膀胱の粘膜に慢性の炎症が起きている間質性膀胱炎の患者さんでは、その炎症が下腹部に不快感を引き起こすため、何度もトイレに行きたくなる。 泌尿器系の異常や粘膜の刺激によって生じる頻尿の場合、尿に必ず異常値が現れる。 E糖尿病・腎臓病 その尿意が正常な尿意で、本当に膀胱に十分な尿が溜まっていて起こるのか、 それほど尿が溜まっていないのに起こるのかを分ける。 前者であれば尿が多い病気(糖尿病、腎臓病など)ということになり、 後者であれば膀胱の問題(過活動膀胱など)ということになる。 F前立腺肥大症 前立腺肥大症になると、前立腺が膀胱を刺激して、尿意を感じやする。 1回の尿量が少なくなるので、回数が増えてしう。 多い人では、1日に10回以上トイレに行くようになる。 夜中に2回おしっこに起きるようなら要注意、3回以上なら即治療が必要。 G 体の冷え 膀胱は、自律神経によって膨らんだり、縮んだりしている。 体が冷えると、それが刺激となり膀胱は縮む。 その結果、尿意を感じやすくなるため必然的にトイレに行く回数が増える。 H 神経性頻尿 誰でも緊張すると、胸がドキドキしたり、顔が赤くなったりすることがある。 膀胱にも、その時と同じような刺激が加わる為、頻尿になってしまう人もいる。 I自律神経失調症の一種 自律神経(交感神経と副交感神経)の働きが上手くいかず、膀胱の収縮&弛緩がバランスよくできずに頻尿の症状が起こると考えられている。 Jその他 膀胱がん・交通事故など。 |
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11.11.02更新